コーヒードリッパーは、ここ数年でかなり選択肢が増えました。
もちろん良いものはたくさんあるけれど、中にはあんまりなハズレもたまにあったりします。
もし、最初のドリッパー選びで外したくないなら、HARIO(ハリオ)のV60とKalita(カリタ)の101はおすすめ。
数あるドリッパーの中でも、昔から多くの人に親しまれているこの2種はとても信頼性があり、コーヒー屋さんはもちろん量販店でも見かける場面が多い。
今回はこの2種のドリッパー比較をしてみようと思います。
V60はハリオの中心的ドリッパーで、W60、MUGEN、SWITCHなど、V60からの派生型がいくつも存在しています。
101は1~2人用サイズの名称で、サイズが上がるにつれて102、103となっていきます。
こちらは趣のある陶器製(ロト)や洗練されたステンレス製、両者の間の銅製など、素材の違いで見た目の印象が大きく変わってくるのが特徴的。
日本伝統工芸とのコラボも人気です。
ドリッパーの形
まずは、ドリッパーの形。
V60は円錐のような形をしたドリッパー。
下に向かって徐々に窄んでいき、最終的に底の一点から抽出されるような形をしています。
対して101は台形のような形。
上部分はV60と同じく円形をしていますが、
下にいくに連れて2面だけが大きく窄んでいます。
V60の抽出穴はかなり大きめ。
内側にあるリブは渦を巻くようなスパイラルリブ。
一方101のリブは直線タイプ。
そして、V60との違いは底があること。
底面には小さな穴が3つ。
一度底に溜まった後、3穴から均等に抽出される仕組み。
V60はそのままお湯が流れていきます。
淹れやすさ
淹れ比べてみると、
V60は注いだお湯がスッとキレイに落ちていき、抽出スピードが速い。
初めて使うときはどれくらいのスピード感で注げばいいかわからず、速く落ちすぎたり逆にゆっくりすぎたり、ちょっと戸惑うかもしれない。
しかし、慣れてくると素直にお湯が抜けていく分、調整がしやすい印象。
101はというと、穴が小さいのでゆっくりな抽出になるかと思いきや、意外と速め。
V60よりも若干スピードは落ちますが、注ぎ方で変化をつけることも出来ます。
底に一瞬たまるため、なんとなくこちらの方が余裕を持って淹れられる気がします。
ただ、穴が小さいのでたまにペーパーが塞いで3つ穴すべてを使えないことも。
味の傾向
淹れたコーヒーの味を比べてみると、
V60の方がスッキリした味わい。
苦味や酸味にキレがあって、コーヒーの印象がハッキリする感じ。
それと比べて101はボディ強めな味わい。
特に苦味が強調されたような、やや重ための味。
普段淹れてると、こちらの方が濃いめになりやすいです。
それぞれの特徴・おすすめな人
V60の特徴
- 抽出スピードは速い
- 味を変化させやすい
- お湯の調整はやや難しい
- スッキリめの味
101の特徴
- 抽出スピードはやや速い
- 味が安定しやすい
- 味の変化はやや苦手
- 濃いめ、苦味強め
V60は勢いよく注ぐことで速く抽出、ゆっくり注ぐことで遅く抽出というような、変化を付けやすいドリッパーです。
深いろ過層と大穴の組み合わせで、しっかりしつつスッキリ感のある味を出すのが得意。
101はV60にはない底と3つの小穴で、”ちょっとだけ”抽出スピードが遅め。
なのでV60よりも味が安定しやすく、変化を付けにくく、濃いめ苦めの味になりやすい。
勢いよく注いだときの最高速度はV60の方が上だけど、101でも変化をつけることは可能。
V60は速度感を意識、101は安定感を強調という感じです。
どちらもサイズや素材の選択肢が豊富にあり、用途や好みに応じたチョイスが出来るのもいいですね。
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