普段、ドリッパーを使っての抽出は、粉にお湯を通す「透過式」がほとんどだけど、もう一つ「浸漬式」という方法もある。
文字通り豆(粉)をお湯に漬けておくので、豆の味をダイレクトに感じられるという特徴がある。
そんな浸漬式を試したいときに、おすすめのアイテムを紹介。
ハリオのSWITCH(スイッチ)という器具。
数少ない”浸漬式ドリッパー”の一つ。
ハリオ SWITCH(スイッチ)
ハリオの浸漬式ドリッパー「SWITCH(スイッチ)」
ドリッパーといえば透過式のものが多い中、貴重な浸漬式で淹れられるドリッパー。
デザインも素敵で、2019年グッドデザイン賞も受賞している。
また、土台部分のスイッチを切り替えることで、透過式としても使える1台2役な器具でもある。
バリエーションは、
- SSD-200-B(出来上がり約200ml)
- SSD-360-B(出来上がり約360ml)
の2つ。
違いは容量の差だけなので、自分の淹れたい量に応じて選ぶのがいいと思う。
デザイン・仕組み
SSD-200-B | |
---|---|
サイズ | 幅118×奥行115×高さ133mm |
重量 | 約340g |
素材 | 本体 シリコンゴム ドリッパー 耐熱ガラス |
杯数 | 1~2杯程度 |
容量 | 出来上がり量200ml |
電子レンジ | ○ |
食洗機 | ○ |
私が購入したのは、1~2杯用のSSD-200-B。
最大容量は240mlで、その場合の出来上がりは200ml程度。
浸漬式なのでそれ以下であれば、好きな分量で淹れることが可能。
SWITCH(スイッチ)の仕組みは、意外と簡単。
土台部分の中央にステンレス製の球が入っていて、お湯の出口を塞いでいる。
サイドにあるスイッチを操作することで下から球が押し上げられ、開通する仕組み。
ドリッパー部分はガラス製のV60と同じで、取り外しが可能。
それ以外のパーツもすべて分解可能で、個別購入も出来るみたい。
分解してしっかり洗うこともできるし、そのまま洗ってもいい。
(私は普段はそのまま洗っている)
また、ペーパーフィルターが40枚ほど付属するおまけ付き。
浸漬式の抽出
浸漬式での淹れ方は、スイッチを上げた状態で中の球が穴を塞いでいることを確認。
通常のドリップのように、ペーパーとコーヒー粉をセットし、蒸らしなしで全量のお湯を注ぐ。
(いくらか粉に吸われるので、淹れたい分量より少し多めの粉とお湯を使うのがポイント。)
その状態で、2分ほど待つ。
お湯が冷めるのが気になる場合は、何かで蓋をするのがいい。
(100均のシリコン蓋とかおすすめ)
2分経ったらスイッチを押し、下からコーヒーが抽出されて出来上がり。
お湯を注いでからすべて下に落ちるまで、大体3分くらい。
透過式と比べると、苦味や酸味といった豆の持っている個性がより引き出されているように感じる。
透過式の抽出
スイッチを押して、あらかじめ開通させておけば、透過式としても使用可能。
V60で淹れたような、クリアなコーヒーに仕上がります。
ただ、このドリッパー部分は1~4杯用サイズなので、1杯だけ淹れるには少し大きめ。
よかった点・気になった点
ハリオのSWITCH(スイッチ)を使ってみた感想。
【よかった点】
- 手軽に浸漬式のコーヒーが出来る
- 操作が簡単
- デザイン、質感がいい
【気になった点】
- 浸漬式と透過式で容量が違う
- そのまま使うと、ややぬるい
一番気になったのは、透過式と浸漬式で容量が異なる点。
浸漬式として使う場合は、最大240mlなので1~2杯分。
透過式として使う場合は、V60の02タイプと同じく、2~4杯くらいがメイン。
(表記は1~4杯だけど、1杯には少し大きめ)
という感じで微妙に異なる。
また、お湯を注いで放置するので、浸漬式で説明書通りに淹れると、出来上がりが少しぬるめ。
解決策として、
- 使うお湯の温度を上げる
- 蓋を被せる
- 湯通しをして器具を温めてから使う
のいずれかで解決できます。
と、こんな感じで気になる点はあるけど、浸漬式をメインに透過式をおまけとして考えるなら、中々優秀なドリッパー。
同じ浸漬式のサイフォンやフレンチプレスと比べると、使い方や洗い物が圧倒的に楽。
ペーパーフィルターも、他のドリッパーと互換性がある。
浸漬式でおなじみに「クレバードリッパー」があるけど、デザイン的にはSWITCH(スイッチ)の方が好き。
おしゃれで手軽な浸漬式のコーヒー器具を探しているなら、とてもおすすめ。
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