これまで使っていたMDNにMD、MDKが加わり、ついにコーノ3種類が手元に揃いました。
ということで、MD、MDN、MDKのコーノ3種比較をしてみたいと思います!
主な違いはリブの長さになり、つまり抽出スピードの違い。
実際使って見るまでは「そんなに違わないだろう」「どれか1つ持っておけば十分では?」と予想していたんですが、
これが全然違ってビックリ。
特徴と違い
コーノのドリッパーは上部がスッキリしているので、見た目は全体的にシュッとしていている。
クリアな本体にゴールドのロゴがよく映えます。
全くリブのない上部ではお湯はせき止められる形となり、下部のリブの長さによって抽出速度が変化するのがコーノドリッパーの特徴になります。
ドリッパーとペーパー同士がしっかり張り付くのがポイントとなるため、使用するペーパーは純正がおすすめ。
ドリッパーの種類は「MD」「MDN」「MDK」の3つ。
MD型は1973年から現在まで愛され続けているクラシックモデル。
3種の中で最もリブが長く、歴史も長い。
リブの長さは全体の1/2くらい。
3種とも本数は12本ですが、MDだけがやや太め。

半分近くまであるので抽出速度はそれなりに速く、自由度が高い分、難易度も高め。
なので上級者やプロ向けといわれることも。
MDN型は2010年の創業85周年時にMD型のリブを短く改良したモデル。
3種の中ではリブの長さ、抽出速度は中間。
スピード感が抑えられたことで難易度の高めだったMD型が扱いやすくなりました。

写真のものは2024年モデルになり、カラーが豊富なのもMDN型の特徴の一つ。
今年はコーノ100周年ということで100周年Verも。
限定モデルはすぐに無くなるため、ビビッときたカラーがあったなら早めに手に入れるのをおすすめ。
MDK型は2015年の創業90周年時にMDN型のリブをさらに短くしたモデル。
MDでは半分近くまであったリブは1/4くらいまで縮小され、抽出速度は3種の中で最も遅い。

スピードが抑えられ抽出の個人差がなくなったことで誰でも扱いやすくなり、しっかりコーヒーの風味を抽出できるようになりました。
抽出穴はサイズはMD、MDN、MDKの順に大きく、MDKだけ切れ込みが浅め。

味わい
淹れ比べてみると、
MDからMDKになるにつれて、味わいがしっかり、どっしり傾向にシフトしていく感じ。
コーノ=遅いというイメージがありましたがMDはそれほど遅くなく、以外にサッと抜けていきます。

コントロール次第で味わいを変化させやすく、余計なもの(雑味など)を入れたくないときもクリアな味わいを出しやすい。
特に、点滴抽出をする際に真価を発揮するように感じました。
逆にMDKは非常にゆっくりとした抽出で、最後までゆっくり落ちるので苦みが強く、しっかりどっしりめの味わいになりやすい感じ。
こちらは豆全体から満遍なく抽出しやすく、豆の持っている味わいをすべて引き出したいときに向いている感じ。

MDNは両者の中間。
適度に抜けがよく適度に滞留し、自由度と難易度が半々な印象です。

選ぶポイント
一番のポイントはやはりリブの長さ。
リブが長いほど抽出速度も早くなるので、
- 出したい味とそうでない味を分けるか
- 豆全体から満遍なく引き出したいか
- 点滴抽出をしたいか
このあたりがポイントかな思います。
点滴抽出をしたいなら、私はMD型をおすすめ。
最後の一気に注ぐ工程でのお湯抜けがスムーズなので、淹れたコーヒーが抜群にクリア。
うまく淹れられると苦いけどクドくない味わいを出せる。
深煎り好きなら是非試してみてほしい。
最もお湯の抜けがいいので、雑味を入れたくないとき、自分好みの味わいを作り出したいときにもおすすめ。
湯溜まりができるMDK型は満遍なく抽出したいとき、安定感を持って抽出したいときにおすすめ。
浅煎りとの相性もいいように感じました。
MDN型はよくも悪くも中間という位置づけ。
普通の淹れ方、点滴での淹れ方、MDKのような淹れ方、様々な場面で使えますが、特化したMD型やMDK型には劣るといった感じ。
ただ、MDN型はやろうと思えば様々な淹れ方を1台で完結させられるので、ある意味では一番自由度が高く難しいのかもしれない。
また、コーノは底からのリブの長さが異なるため、お湯を注げば注ぐほど3種の違いがより顕著になり、淹れる分量しだいではMDN型はベストな選択肢になりうるかもしれません。
個人的には、MDN1台で使ってたときよりも、両極端なMD、MDKを使い分ける方が面白いと感じ、2台持ちもおすすめです。
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