CAFEC(三洋産業)の焙煎度別ペーパーフィルターを使ってみました。
浅煎り用、中深煎り用、深煎り用の3つの種類があり、今回は浅煎用の「T-92」をレビュー。
私の普段のメインフィルター「アバカペーパーフィルター」とも比べて、
- どのくらい味が変わるのか?
- 淹れやすさに違いはあるのか?
も、見ていきたいと思います。
浅煎り用ペーパーフィルター「T-92」
浅煎り用ペーパーフィルター「T-92」
- 適正温度 92℃
- 厚み 0.15mm
- 密度 高い
- 構造 外側単面クレープ
- 外側 クレープあり
- 内側 クレープなし
※内側の軽微な凹凸はクレープではない
T-92はCAFEC(三洋産業)が開発した焙煎度別ペーパーフィルターの一種で、浅煎りの焙煎度に合わせて調整されたペーパーフィルターです。
他にも、中深煎り用「T-90」深煎り用「T-83」があり、ペーパー自体がその焙煎度に適した抽出を促してくれるというもの。
主に抽出スピードをコントロールしてくれるみたいです。
通常のアバカフィルターは両面クレープですが、T-92は外側単面クレープ。
外面のみクレープ(シワ)が付けられています。
アバカの方が凹凸が深く、紙質は柔らかめ。
T-92の内面にはクレープが無く、外面に比べてツルッとした質感。
対してアバカの内面は凹凸がハッキリしていて、ザラザラしています。
100枚分の厚みで比べてみました。
内面クレープの差分だけで、これだけT-92の方が圧縮感があります。
高密度になったことでお湯が浸透しにくくなり、微粉もほぼカット出来るとのこと。
外面クレープによってペーパー外面→ペーパー外への流れはスムーズとなり、
内側で滞留させてしっかり抽出後、素早く落とす。という感じでしょうか。
アバカフィルターとの比較
T-92の適正温度は92℃ということで、92℃のお湯で淹れてみます。
使用するのはフラワードリッパー。
- 粉量 20g
- 抽出量 300ml
の分量で比較してみます。
T-92はお湯を注いでも中々落ちていかず、非常にゆっくり。
ドリッパー内にお湯溜まりが発生し、じんわり染み込んで落ちていく感じ。
滞留時間がかなり長く、メリタのアロマフィルターより少し速いかなくらい。
味の方は抽出に時間がかかっていた割に酸味が際立っており、浅煎りらしい華やかさもよく感じられます。
特に飲んだ時の口当たりが、”まろやかさを感じつつぬるくない丁度いい温度感”で、92℃で淹れるというのがポイントの1つかなと思います。
通常のアバカはというと、T-92よりもお湯の抜けがスムーズで円錐ドリッパーらしい素早い抽出。
T-92が注ぐ→溜まる→落ちるなのに対し、
アバカは注ぐ→落ちるという感じ。
個人の感覚にもよりますが、抽出時間に滞留分を考慮しなくていいので淹れやすくはあります。
同じように注いでみたんですが、40秒ほど速く抽出し終わりました。
味わいはT-92よりも全体的にマイルド。
(特に酸味)
微粉の影響か、こちらの方が”中煎りっぽい味”になっている気がします。
これまで微粉はペーパーを通せば自動ですべてカットされると思っていたんですが、驚きです。
飲んだときの温度感はやや熱め。
これはこれで美味しいんですが、浅煎りに使うならT-92の方が好きな味です。
抽出結果
- T-92 2分40秒
- 抽出速度 非常に遅い
- 酸味が引き立つ
- 口当たりがいい
- アバカ 2分04秒
- 抽出速度 中
- コクがある
- マイルドな味
どんな風に使うのがいい?
T-92でコーヒーを淹れると、酸味を立たせつつクリアで口当たりの良いコーヒーに仕上がり、これで淹れた浅煎りはかなり好きな味でした。
また、非常に抽出が遅くメリタで淹れてるような感覚になります。
使用する粉が少ないなど、抽出時間を稼ぎたい場合にも便利かもしれません。
92℃のやや高温のお湯を使うのがポイントで、飲んだときに丁度良い温度感に落ち着きます。
浅煎りが好きな人はもちろん、抽出スピードを抑えたい人(ゆっくり抽出したい人)、
クリアなコーヒーが好きな人などもおすすめかなと思います。
T-92がおすすめな人
- 浅煎りが好き、よく淹れる
- 抽出スピードを抑えたい
- クリアなコーヒーが好き
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