CAFEC(三洋産業)の焙煎度別ペーパーフィルターレビュー第2弾。
今回は、中深煎り用「T-90」
焙煎度別ペーパーフィルターには、浅煎り用、中深煎り用、深煎り用という3種類があり、同じお湯の注ぎ方でもペーパー自体が焙煎度に応じて抽出をコントロールしてくれるというもの。
前回の浅煎り用「T-92」と同様、通常のアバカフィルターとも比較して
- どのくらい味が変わるのか?
- 淹れやすさに違いはあるのか?
も、見てみたいと思います。
中深煎り用ペーパーフィルター「T-90」
中深煎り用ペーパーフィルター「T-90」
- 適正温度 90℃
- 厚み 0.28mm
- 密度 低い
- 構造 両面クレープ
(バランスの良い高低差)
T-90はCAFECの焙煎度別ペーパーフィルターの一種で、中深煎りの焙煎度に合わせて調整されたペーパーフィルターです。
ペーパーの厚みは、焙煎度別フィルターの中で最も厚い0.28mm。
数字ではあまりピンときませんが、100枚分で比較してみるとアバカと同じくらいのボリューム感です。
その分ペーパー自体の密度は低く、隙間が増えたことでお湯が浸透しやすい構造になっています。
アバカ同様クレープ(シワ)は両面にあり、ペーパー外面はT-90の方がクレープにやや立体感があるように見えます。
内側はどちらもザラザラしており、凹凸がハッキリ。
クレープの高低差を調整することでよりスピーディーな抽出に特化し、微粉が吸着しだす抽出後半も水流を維持できます。
味が重くなりすぎないよう、サッと落とす感じになるんでしょうか。
最後までスムーズな抽出が行えるので、抽出に時間がかかって悩んでる人にもいいかもしれません。
アバカフィルターとの比較
T-90の適正温度は90℃とのこと。
湯温は90℃で統一し、分量は
- 粉量 20g
- 抽出量 300ml
でアバカと比較してみます。
使用するコーヒー豆は前日に焙煎した中深煎りのケニア(2ハゼピーク後)
T-90はお湯を注いでから下に落ちるまで、中々のスピード感。
ストンと落ちるというよりスーーとお湯がスムーズに抜けていく感じ。
飲んでみると、非常にクリアな味わい。
酸味:苦み:甘み=2:5:3くらいで、透明感の中に程よくコクを感じます。
中煎り寄りな中深煎りのイメージ。
アバカの方は、T-90よりも落ちるのがやや遅い気がします。
普段使っているときには全然気にならなかったんですが、こうして比べてみるともたつきを感じるから不思議なものです。
味わいはこちらの方がコクがあり、やや重ため。
酸味:苦み:甘み=1:7:2くらい。
T-90よりもクリアさが減り、コクが増したような味わい。
深煎り寄りな中深煎りという感じです。
抽出結果
- T-90 2分02秒
- 抽出速度 速
- クリア
- 程よいコク
- 中煎り寄りの味
- アバカ 2分08秒
- 抽出速度 中
- T-90よりコクがある
- 深煎り寄りの味
どんな風に使うのがいい?
T-90でコーヒーを淹れると、最後まで抽出スピードが落ちず、スッキリさとコクが程よい味になります。
通常アバカとの比較では、
- T-90→クリア、程よいコク、飲みやすい
- アバカ→コク深い、しっかり、飲みごたえがある
というような違いを感じましたが、T-92のときのような劇的な変化ではありません。
クリアな中深煎りが好きな人、今よりも素早い抽出がしたい人などにおすすめのペーパーフィルターなのかなと思います。
もしくは、少し多めの杯数を淹れる場合(1杯用フラワーで3杯分など)、
”ドリッパーではなくフィルターを交換”して対応するなんていう使い方も面白いかもしれません。
T-90がおすすめな人
- クリアな中深煎りが好き
- アバカよりも素早く抽出したい
- 小さいドリッパーで多めに淹れたい
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