私は普段の鍋焙煎では、「1ハゼが2,3発鳴り始めたら、火力を落とす」というのを基本にしている。
しかし、私はここの「火力を落とす」ところで狙った火力に調整できず、モタモタしてしまうことがよくある。
これがネックになって、1ハゼをうまく起こせないということもしばしば。
そこで、「何か改善策はないか?」と考え、”火力調整をしない方法”を試してみることにした。
火力はそのまま。振り方を変えてみる!
今回の変更点は、まず1ハゼが鳴り始めても火力には手を付けない。
そして振り方を、前後に3~4回振っていたのを、
蓋を押さえながら上下に3~4回に変更。
⇩
火の通りも抑えるために、1ハゼの間は置く時間を3秒から2秒に変更。
まとめるとこんな感じ。
【変更点】
- 火力 半分くらいに落とす ⇨ 落とさずそのまま
- 置く時間 3秒 ⇨ 2秒
- 振り方 前後に3~4回 ⇨ 上下に3~4回
この方法のメリットは、
【メリット】
- 鍋から手を離さなくていい
- 火力調整の間の動作の遅れがなくなる
- 火力を下げ過ぎる心配がない
注意したいのは、温度が上がり過ぎて短時間で1ハゼを通過してしまう点。
あまりに早いと、香りや味が十分に形成されないので、1分~1分半くらいかけることを意識して、鍋を振っていく。
【検証】実践
【今回の焙煎】
- 使用する豆:エルサルバドル・SHGブルボン
- 生豆量:120g
- 焙煎度:中深煎り
予熱~水抜き
200℃に予熱し、豆を投入。
火力はゴトクの半分くらい。
【4分経過】
蓋にチャフと水滴が付着。
【6分経過】
豆が白色から茶色に変化。
【8分経過】
豆の温度は185℃
豆もいい感じに色づいてきたので、水抜きは完了。
1ハゼ
【10分35秒】
1ハゼ発生 豆の温度は211℃
パチパチと鳴ってきた。
いつもはここで火力調整をするけども、今回はそのまま。
ここからは、
- 蓋を押さえながら、上下に3~4回振る
- 2秒火にかける
- 蓋を開閉する
でやっていく。
(ハゼ音は途中で鳴り止んだりせず、1分20秒ほどで落ち着きました。)
この後も火力には手をつけず、振り方だけ元に戻して継続。
2ハゼ
【14分07秒】
2ハゼ発生 豆の温度は230℃
今回は中深煎りなので、鳴り始めたらすぐ消化。
30秒煎り込んで、煎り上げ。
煎り上げ
【14分37秒】焙煎終了。
ザルにあけて、素早く冷却。
焼きムラも特になく、見た目はバッチリ!
試飲
粗熱が取れたので、飲んでみようと思う。
こんなとき、メリタのドリッパーは淹れ方がブレないので重宝する。
エルサルバドルの「マイルドな苦味」がしっかりでていて、生焼けのときの「嫌なエグミ」はない。
まだ焙煎当日だけど、香りもしっかり!
(普段よりハッキリ、クリアになってる。)
【結論】感想
【まとめ】
- 1ハゼ時の動作がスムーズになった
- 香りがしっかり出ている
- 1ハゼに安定感がある
- 生焼け感はない
- 普段よりチャフが舞う
次の動作までがスムーズでやりやすく、火力操作をしない分、1ハゼ中の「温度の下がり過ぎ」「動作の遅れ」をなくすことができた。
味の方は、普段より「香り」や「豆の特徴」がハッキリと出ていた。
(やはり、普段は温度が下がり過ぎていたんだと思う。)
気になる点としては、1ハゼから1ハゼまでの時間が1分ほど短くなったけど、悪い影響はないように思う。
デメリットは、上下に鍋を振っているので、チャフが舞うこと。
(蓋の蒸気穴から細かいチャフが結構出てきます…)
個人的には、1ハゼ中の動作でもたついているなら、この方法はありかなと思う。
ハゼの時間を1分~1分半くらいに収められるように振り方を工夫すると、安定感はより増す。
私のように、動作にモタついている方、火力調整に悩んでいる方は、いっそ「火力には手をつけない」のも一つの手かもしれない。
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