フラワードリッパー(CAFEC)と共に、長年お世話になっているアバカフィルター。
その上位版ともいえる「アバカプラスフィルター」というものが存在します。
これまでアバカを使っていて、特に不満はなかったのでスルーしていましたが、
同じくCAFECの焙煎度別フィルターを使い比べてみて、これが意外と面白かったのでアバカプラスの方も使ってみることにしました!
もちろん、通常アバカとの比較もしていきたいと思います。
アバカとアバカプラス
アバカとアバカプラスの違いは何か?
そもそもアバカフィルターとは「CAFECの傑作フィルター」と言われるほど、コーヒー好きにファンの多いペーパーフィルターです。
その一番の特徴は、両面クレープ構造。
他社フィルターは片面クレープ構造が多い中、独自の技術で両面にクレープをつけることでドリッパーとの間に絶妙な空間を設け、
このフィルターにしか出せないスピード感のある抽出が特徴です。
一方、アバカプラスフィルターは両面クレープはそのままに、より理想的な形に進化させたプロ仕様フィルターという位置づけ。
新技術”Fine-Grained Crepe製法”により、クレープ間隔を狭めることでペーパーの表面積がアップ。
クレープ高は若干低く、ペーパー厚はアバカよりも薄くなっています。
ペーパー内面はアバカに比べて目がやや細かくなっています。
外面もアバカは大小のバラつきが目立ちますが、アバカプラスは全体的に整っている印象です。
以前紹介した焙煎度別フィルターは、内外のクレープ構成を変えることで同じ注ぎ方でも抽出速度に差が生まれ、誰でも同じ味を再現しやすくなっていましたが、
アバカプラスは腕でコントロールしやすくなった他、目が整ったことでアバカよりも均一な抽出が可能になっているようです。
淹れ比べてみる
では、淹れ比べてみます。
アバカフィルターはやはりお湯がスッと抜けていき、非常に速いスピード感。
サクサク抽出が進み、最後までもたつかないレスポンスの速さが光っています。
お次はアバカプラス。
お湯の抜けていくスピードは、アバカよりやや遅め。
僅かにドリッパー内でお湯と粉がまとまった後、落ちていく感じです。
以前紹介したT-83よりは速く、T-90より遅いくらいでしょうか。
しかし、T-83のような中盤~後半にかけてのブレーキは無く、最後まで一定のスピードを保ってくれます。
味わいはどちらもスッキリ感とコクが程よくある飲みやすいコーヒーといった感じです。
ややアバカプラスの方がコクがあるような気もしますが、淹れ方による誤差の範囲に思います。
どんな人におすすめか?
アバカプラスがおすすめな人
- アバカよりゆっくり抽出したい
- T-83のブレーキがいらない
- より均一に抽出したい
両者を比べてみて、アバカの方が抽出が速かったのは意外でした。
何度か淹れ比べてみましたが、やはりアバカの方が速く、暴れ馬のようなアバカがややマイルドになった感覚。
お湯の抜け方が整ってスピードもゆっくりになったことで、再現性が上がり誰でも淹れやすくなった印象です。
(個人的には長年使っているアバカの方が淹れやすいです)
味のブレもアバカプラスの方が少なめ。
後半のブレーキがない分、T-83よりも全体を通して一定のスピードを維持しやすく、「アバカは落ちるのが速すぎる」「より均一な抽出がしたい」という方に向いているフィルターじゃないでしょうか。
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