CAFECのフラワードリッパーシリーズにまた新たなラインナップが追加されました。
その名も「オーバル」
今回は円錐型から扇形(台形)型となり、見た目が大きく変更。
そして、フラワードリッパー、DEEP45、DEEP27と続いてきたフラワーシリーズですが、このオーバルをもって、フラワーシリーズは完結とのこと。
一体どんな進化を遂げたのか?
本体の形状や抽出のスピード感、味わいなどをレビューしていきたいと思います。
フラワードリッパー オーバル
「オーバル」は、フラワーシリーズ最新作にして完結作。
シリーズを通しての特徴でもあるフラワーリブは継承しつつ、本体の形状が円錐型から扇形型に変化。
- 素材:トライタン。
- カラー:クリア、クリアブラック
- サイズ:101(1~2杯用)、102(3~5杯用)
となっており、私は101のクリアを買ってみました。
サイズで穴数が変わる
抽出穴の数はドリッパーのサイズによって変化。
101では1つですが抽出量が多くなる102では2つとなり、適切な抽出速度を実現するためとのこと。
このあたりは以前あった「スリーフォー」に似ています。
穴の大きさは、同じ扇形型であるカリタやメリタよりは大きく、やはりスリーフォーが一番近い気がします。
2種類のリブ
もう一つの特徴として、オーバルには2種類のリブが使われています。
一つはシリーズおなじみのフラワーリブ。
ドリッパーとペーパーの間にしっかりと空気層を確保することで、粉の膨らみを妨げずにコーヒーを抽出できる。
2つめが下部の線状リブ。
抽出穴へとお湯を誘導する形にも見えますが、せき止めるようにも見えなくない。
扇形型は良くも悪くもドリッパー内でお湯が滞留しやすく、スムーズな抽出の手助けとなるのか、ゆっくりとした抽出になるのか淹れてみるのが楽しみです。
淹れやすさ、味わい
一緒に買った中塚社長ブレンドを淹れてみます。
こちらCAFEC社長の熱い想いが詰まった深煎りのコーヒー。
パプアニューギニアやインドネシアなどがブレンドされています。
お湯を注いでみると、上部がフラワーのような形をしているため、扇形特有の角をあまり意識することなくお湯を注げ、”の”の字を描きやすく淹れやすい。
注ぎはじめは「扇形型にしては落ちるのが速めだな..」と思いきや、上の方までお湯を入れていくと段々とスピードが緩やかに。
(これが2種のリブの効果なのか)
ドリッパー内でお湯がやや滞留した後、サーと落ちていく。
スピード感としては、アバカプラスフィルターを使ってフラワードリッパーで淹れているときに近いかも。
そして、抽出穴が一つというのがいい感じ。
数が多かったり小さすぎたりするといずれかが詰りがちですが、オーバルは穴の大きさも丁度良く常に一定でムラがでにくい。
「一部の粉にお湯が行き渡らない」というような抽出ムラも起きにくく、扇形型のいい部分がうまく出ている気がします。
あまりお湯を注がずドリッパーの下の方ばかり使うと速めに落ちてしまうので、上の方までしっかり使うのがミソな感じ。
そうして淹れた中塚社長ブレンドですが、コクと甘みがすごく印象的。
苦みは全体的な質感はまろやかで深煎りだけど苦みはキツすぎず、ブラックでもどんどん飲めちゃいます。
どんな人に向いてる?
味の自由度よりも再現性を意識した感じで、初心者の方や逆にお店で使うプロの方などに向けた器具なのかも。
なので、味の変化を楽しみたいのなら、どちらかというと向かない器具かもしれません。
ただ、ドリッパーとしては、”粉全体から味を引き出しつつ素早く落とす”というような最近トレンドのドリップに向いている気がします。
浸漬式傾向の味わいが好きな方ならハマる1台かも。
次はフラワードリッパーとの比較もしてみたいですね。
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