前回に引き続きコーヒースケールを比較してみます。
今回比較するのはアトラスとDiyifeのスケール。
価格はアトラスが2000円前後、Diyifeが3000円前後とコーヒースケールとしては比較的手に入れやすい価格。
それでいて抽出に必要な機能は一通り揃っており、そのコスパの高さからAmazonや楽天などでも人気の2機種となっています。
ということで今回はこの2機種のデザインや機能の違い、実際に使った感想なども交えながら比較していきたいと思います。
デザイン、機能の違い
アトラス コーヒースケール
- サイズ 134×182×31mm
- 重量 約235g
- 計量範囲 1g~3000g
- 計測時間 99分59秒
- 最小単位
- 1~200g 0.1g
- 200~1000g 0.5g
- 1000~3000g 1g
Diyife コーヒースケール
- サイズ 150×130×23mm
- 重量 約383g
- 計量範囲 0.3g~3000g
- 計測時間 9分59秒
- 最小単位
- 0.1g
〈デザイン、操作方法〉
まずはデザインから
アトラスは物を乗せる計量皿とスイッチやディスプレイのある操作盤が別々になったスケール。
キッチンスケールにも多い型で、昔からよく見るデザイン。
(何となくこの型のほうが不具合が起きにくい気がするのは私だけ?)
Diyifeはそれらが一体となっていて、見た目が非常にスッキリしている。
このタイプは表面全体で計量できる他、液体が内部に侵入しにくいのが特徴です。

Diyifeの方がコンパクトですが本体重量はアトラスより100g以上も重く、持つと意外とずっしりしている。
(逆にアトラスは不安になるくらい軽い)
電源はアトラスは単4×3本の電池式、DiyifeはUSBTypeCの充電式となっています。
操作ボタン類は、
- アトラス
- 右上 電源ON/OFF
- 右下 風袋
- 左 タイマー
- Diyife
- 右上 電源/風袋
- 右下 単位切替
- 左上 モード切替
- 左下 タイマー
といった配置で、どちらも右側に重量や電源、左側にタイマー類でまとまっている。


〈視認性〉
ディスプレイの視認性は表示サイズはどちらも同じくらいなんですが、アトラスの方が明るく見やすいです。
特に、直射日光が当たるような場所ではDiyifeはちょっと見にくいときがあります。

〈機能性〉
Diyifeはアトラスに比べて全体的に多機能なスケール。
ボタンタッチ時や1分経過のタイミングにはピッという電子音が鳴り、これはON/OFFの選択が可能。
うるさかったらOFFにすることもできる。
1分経過ごとの電子音は、ドリップ中の目安になって中々便利です。
また、Diyifeにはアトラスにはない単位とモードの切替ボタンがあります。
単位切替は計量単位をgやmlなどに変更できる機能。
モード切替ではタイマーのマニュアルorオートの切替が可能で、
マニュアルモードはタイマーのスタート/ストップをボタンで手動操作するモード。
オートモードではいわゆる自動計測機能を使った計測ができ、重さを検知して自動でタイマーがスタート、ストップしてくれる。

タイマーボタンを操作する必要のない便利機能ですが、やや癖があるので万人におすすめできるかは微妙。
〈詳しくはこちらでレビューしています〉
正直、この機能をメインで使いたいのであれば、少し高いですがタイムモアのようなスケールの方が私はおすすめです。
とはいえ、この価格で利用できる機会は少なく、どんなものなのか試してみたい方にはいいのかもしれません。
アトラスにはそういった機能はなく、重さと時間の計測のみといった潔さ。
その分、シンプルで扱いやすいのが特徴。
ボタンのタッチ音も無音で、本当に最低限の機能のみのスケールといった印象です。
操作盤やボタンには案内表示があり操作に迷うことはほとんどなく、ビギナーの方にもおすすめのスケールです。

〈タイマー機能〉
タイマーの最大計測時間は、
- アトラス 99分59秒
- Diyife 9分59秒
となっています。
通常のドリップにおいてはどちらでも問題はないかと思います。
アトラスは無操作状態が2分続くと重量表示がOFF、さらに3分経過で電源がOFFになる仕様。
重さが加わり続けている内は無操作扱いにならず、ドリップ中に勝手にOFFになることはありませんが、ほったらかしで99分59秒まで計測できるわけではないので注意です。
Diyifeの方が計測時間はだいぶ短いですが、こちらは最後まで計測できます。
計量の範囲、精度、最小単位
計量範囲はどちらも最大3000gまで。
下限はアトラスが1g~、Diyifeが0.3g~、と僅かですがDiyifeの方が細かいものまで量れます。
その際の最小単位は、
- アトラス
- 1~200g → 0.1g
- 200~500g → 0.5g
- 500~3000g → 1g
- Diyife
- 0.1g
アトラスは200gまでを0.1g単位で計量でき、豆を量るときに用いる数g~数十gの範囲においては余裕を持って量ることができる。
それ以上は0.5gや1gと大雑把にはなりますが、ドリップにはさほど影響はないかと思います。
Diyifeは「0.1g」としか表記がなく、どうゆうことか思い量ってみると3000gまで0.1g単位で計量できるよう。
これはちょっとすごいかも。


計量の精度はどうか。
100gの分銅をそれぞれ3回ずつ量ってみました。
| 1回目 | 2回目 | 3回目 | |
| アトラス | 99.7g | 99.8g | 99.8g |
| Diyife | 100.2g | 100.2g | 100.1g |
アトラスはやや低め、Diyifeはやや高めの値がでるようですが、どちらもあまり大差ないように思います。
スケール精度は価格なりといったところ。
使用感のまとめ
最低限の機能のみで価格を抑えたアトラスと、自動計測や単位変更などが付いた多機能なDiyife。
どちらも低価格かつ高コスパなスケールですが、使用感はかなり異なります。
アトラスは”重さと時間のみ”というシンプルさが特徴で、これといった変な癖もなく初心者の方でも扱いやすいスケール。
かなり低価格で購入できることもあり、スケールにあまりお金をかけたくない方にもおすすめの1台。
ただ、精密さにはやや欠ける印象で、そこを許容できるような”精密さよりもコスパ重視”という方に向いているスケールなのかなと思います。
Diyifeはというと、個人的にオートモード周りの仕様がどうにも複雑に感じました。
特に”注ぎ終わりにドリッパーやカップを持ち上げて4秒後に計測がストップする”というのが扱いにくい。
いろいろ試してみましたが、タイマーの自動スタートのみを目的とした使い方が一番いいように思います。
肝心のオートモードが扱いにくいのが残念ですが、マニュアルモードの方は特に不便はなく、0.1g単位で量れたり、1分おきに電子音がなるのは個人的に高評価。
低価格帯の中では中々優秀なスケールに感じました。
(いっそシンプルなスケールとして使おうかと考えています)
オートモードはおまけくらいに留めておき、ハイエンドスケールのような性能はいらないけど、なるべくしっかり計量したいという方におすすめの1台に思います。








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