TIMEMORE(タイムモア)のC2という手挽きミルは高コスパとして名高く、私も普段からよく使っています。
高性能なステンレス刃を使用しながら割りと低価格、これからステンレス刃ミルを使ってみたいと思っているなら、とてもおすすめ。
そのC2の2段上のモデルがこの『C3PRO』
「ハンドル以外にどこが違うの?」ということで、C2と比較しながら紹介したいと思います。
TIMEMORE(タイムモア) C3PRO
C3PROはC2の上位機種であるC3が、さらにグレードアップした手挽きミル。
進化した臼刃と内外部の各所が改良された、高品質なプロフェッショナルグラインダー。
TIMEMORE(タイムモア) C3PRO | |
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サイズ | 約158㎜×100㎜(折りたたみ時) 約158㎜×160㎜(ハンドル展開時) |
重量 | 約572g(ハンドル含む) |
容量 | 約20g |
素材 | アルミニウム合金、ステンレススチール、プラスチック |
変更点
C2と比較しながら、各所を解説。
表面のダイヤモンドパターン加工による握りやすさは健在。
ハンドル部分は折り畳み式に変更され、使わないときや持ち運ぶときには、コンパクトに収納可能。
粉受けの容量は同じく20g。
ネジの上部が簡略化され、手首1/4ひねりほどでしっかりハマる。
何度もクルクルするわずらわしさが無くなり、スピーディーな脱着が出来るように。
機能はほぼそのままに容量アップさせた「C3MAX PRO」も出ていて、用途に応じて選択可能。
粒度調整
挽目の変更は、同じく内側のネジで行う。
調整幅に関してはC2が36段階なのに対し、C3PROは特に記載が無いみたい。
そこで一番締めたところから刃が外れるまでネジを緩めてみると、44クリックで外れました。
C2は72クリックで外れたので、調整可能段数の2倍程で外れるらしい。
そこから考えるに、C3PROの調整幅は22段階くらい。
説明書の挽目目安を見てみると、
【C3PROの挽目目安】
- エスプレッソ 7~8クリック
- ポアオーバー 13~16クリック
- フレンチプレス 17~20クリック
※臼刃を痛めるため、6クリック以下では使用しないようにとのこと。
とあり、やはり20ちょっと程度で留めておくのが良いように思う。
内部構造
C2は中央のシャフトを支えるラインが太く、上下2点で支えているのに対し、C3PROはラインが細く下まで続いている。
点ではなく、面で支えている感じ。
側面も凹凸が無くなりフラットに。
ラインが細いことで豆の通り道が広くなりスピーディーに挽けると同時に、シャフトの安定性も高い。
内刃・外刃
ミルの肝となる刃は『S2C660臼刃』というものが使われていて、より微粉が少なくスピーディーに挽けるとのこと。
C2と比べると角が5角から6角になり、そこから伸びる刃部分には切れ込みが追加されている。
外刃もより鋭利になっていて、何だかちょっと怖いくらい(笑)
粒度の比較
最後にC2との粒度比較。
●細挽きでの比較
[C2 18クリック]
[C3PRO 13クリック]
・微粉の量 [左C2 右C3PRO]
●中挽きでの比較
[C2 24クリック]
[C3PRO 16クリック]
・微粉の量 [左C2 右C3PRO]
●粗挽きでの比較
[C2 28クリック]
[C3PRO 20クリック]
・微粉の量 [左C2 右C3PRO]
粒度のバラつきは、全体的にC3PROの方が少ないように見える。
微粉量の違いは細挽きになるほどハッキリ表れ、やはりC3PROの方が少ない。
コーヒーの味も、特に酸味の面でC2はシュッと来てシュッと消えるのに対し、C3PROは後味に酸の余韻のようなものが残り、感じられる全体量も増えた気がする。
分解・組み立て
挽目調整のネジを緩めていくと刃とシャフトが外れ、分解できる。
パーツ類はこんな感じ。
組み立ては、まずシャフトにワッシャーを通した状態で、本体に差し込む。
そこへワッシャー、バネ、内刃の順に通していく。
最後に調節ネジを締めれば完了。
注意してほしいのが、分解組み立ての工程が説明書やタイムモアのサイトにも詳しく載っておらず、簡単な図のみになっている点。
なので、掃除などで分解する際は、スマホでパーツの向きや順番を撮影しながら行うことをおすすめします。
使用感とデメリット
C3PROの使用感としては、折り畳めるハンドルや粉受けの脱着しやすさなどが、使っていてとても気持ちいい。
微粉が減ったことで、淹れるコーヒーもクリアに感じる。
デメリットを挙げるとすると、
【C3PROのデメリット】
- ハンドルが若干回しにくい
- 粒度調整の幅が狭くなった
というところ。
ハンドルが折り畳み式になり便利な半面、直線になったことで回す位置がやや上に来て、若干回しにくくなった。
また、記載は無いがおそらく挽目調整の幅が縮小されている。
ドリップでよく使うような粗挽き~細挽きには対応しているので個人的には問題ないが、極端な粗挽き細挽きを省いたような印象。
とはいえ、高性能な挽目とガジェット感を楽しめ、C2からのグレードアップやハイエンドミルの入り口としてグッドなんじゃないでしょうか。
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