コーヒー器具専門メーカーとして、昔からあるKalita(カリタ)。
カリタの器具は、どこかクラシックな見た目が素敵です。
中でもハンドドリップで使うドリッパーは3つ穴式を推していて、誰でも美味しいコーヒーが淹れられるのが特徴。
私が現在持っているのは、「101ドリッパー」と「ウェーブドリッパー」の2つ。
何となく101は深煎り、ウェーブは浅煎りに使うことが多いんですが、きちんと飲み比べたことは無かったなと思い、今回は両者の比較をしてみようと思います。
101とウェーブ
101ドリッパー
101はカリタの中でも、かなり古参のコーヒー器具。
形は台形型で、側面には何本ものリブが抽出穴に向かって一直線に伸びています。
抽出穴は小さいものが3つ一直線に並んでいて、それぞれからゆっくり落ちていく仕組み。
素材やサイズの選択肢が豊富なのも特徴です。
- 台形型
- 直線リブ
- 小さな3つ穴
- 素材
- AS樹脂、陶磁器、ステンレス、銅
- サイズ
- 1~2杯用
- 2~4杯用
- 4~7杯用(AS樹脂のみ)
- 7~12杯用(AS樹脂のみ)
ウェーブドリッパー
ウェーブドリッパーは、円錐型で3つ穴というちょっと変わった形。
3つ穴という点は101と共通ですが、こちらは穴が端の方に等間隔に配置されていて、側面にリブはありません。
また、使用するペーパーフィルターは、このウェーブドリッパー専用のもの。
紙臭さがあったり価格が高めだったりとマイナス面もあるんですが、側面のヒダが雑味の一因となる微粉や泡を吸着してくれて、かなり優秀。
クラシックな101に比べて、洗練された見た目のドリッパーです。
- 円錐型
- リブなし
- 小さな3つ穴
- 素材
- 陶磁器、ステンレス、ガラス
- サイズ
- 1~2杯用
- 2~4杯用
使用感の違い
101はドリッパーの形に沿って、少し縦長にお湯を注ぐ感じになります。
お湯の落ち方は、ウェーブよりもやや速め。
V60(ハリオ)のような大穴のドリッパーほどではないですが、結構スッとお湯が落ちます。
注ぐスピードを速めると、ドリッパー内にお湯溜まりを作ることも出来、適度な自由度と安定感があります。
一方ウェーブの抽出スピードは、101よりも少し遅めな印象。
他のドリッパーに比べてやや小ぶりなので、注ぐときにドリッパー(フィルター)全体を使いやすく、個人的にはウェーブの方が淹れやすいです。
ドリッパー内にお湯溜まりが出来やすいので、粉全体にお湯がよく行き渡ります。
泡や微粉もフィルターがしっかり吸着してくれます。
両方とも蒸らし後、最後まで1湯で注ぎ、お湯が落ち切るまでの時間を測ってみたところ、101のほうが10秒ほど早く抽出が終わりました。
味わいの違い
101は、やや濃いめのしっかりどっしりとした味。
濃度感やコクがあって、苦味や酸味などが全体的にバランス良くまとまっている感じです。
ウェーブの方は、101とは対照的に雑味が少なくクリアな味。
味のバランスは酸味に寄っている印象で、軽さがあってスッキリ飲みやすいコーヒーです。
どんな人におすすめ?
101は抽出スピードが速めで、ウェーブよりもお湯の注ぎ方で変化を付けやすい。
大穴ドリッパーほど速く落ちないので、「ドリップに自身がないけど自由度もほしい」という方でも、使いやすいと思います。
味はやや重ためなバランスの良い味になりやすく、”昔ながらのコーヒー”を淹れたい方におすすめ!
ウェーブにはないAS樹脂製の選択肢があり、価格を抑えたい方や、5杯以上の大人数のコーヒーを淹れたい方にも。
【101ドリッパーの特徴】
- 適度な自由度と安定感
- 味はやや重ため
- AS樹脂製あり
ウェーブは、雑味の少ないクリアな味のコーヒーになりやすい。
高温で淹れたり撹拌したりしてもフィルターが泡や微粉を吸着してくれるので雑味が抑えられ、昨今人気の浅煎りとも相性が良い。
フィルター価格がやや高めで、スーパーなどではあまり取り扱っていないというのが難点ですが、粉の隅々までお湯が行き渡りやすく、味の再現性は高いです。
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【ウェーブドリッパーの特徴】
- 安定感、再現性が高い
- 味はスッキリ、クリア
- フィルター価格は高め
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