最近購入した焙煎機なんですが、
手鍋に比べてコーヒーらしい力強い味表現ができ、電動式なので焙煎自体もやりやすくなって大変満足。
ただ、気になる点もいくつかあり、詳しくはこちらで紹介していますが、今回はその点を解決出来ないか試してみたいと思います。
現状の問題点
具体的にはこの3つ。
- 熱が逃げやすい
- ドラムの回転速度が遅め
- 酸味を出すのが難しい
まず、この焙煎機は火の熱が直接豆にあたるよう、ドラムにパンチング穴が空いています。
これにより力強い味表現ができる反面、熱が逃げやすく、
熱が逃げやすい⇒火力を上げる⇒焦げやすい、という感じでドラムの回転速度がやや遅めなこともあり、調整が難しいところがあります。
加えて、生豆自体の水分も逃げやすく、
中まで火を通しにくい⇒生焼けになりやすい⇒浅煎りが難しい
という感じで、中煎り以降は得意だけど浅煎りは苦手。
実際使ってみた感じとしても、蒸らしにあたるドライングフェーズは、やや時間がかかる印象でした。
これらの改善策として、このようなカバーを付けてみることに。
これなら熱が逃げにくくなり、火力をおさえられるので焼きムラ&焦げ防止に役立ちます。
(ガスの節約にも!)
空間を作り豆内の水分をうまく使えれば、芯まで火を入れやすく酸味や香りも期待できそうです。
焙煎機カバーを作ってみる
【必要なもの】
- アルミ板(1.0mm)
- ネジ
- 角ステー
- 蝶番
- つまみ
- 万能バサミ
- 電動ドライバー
材料に選んだのは、1mm厚のアルミ板。
少し薄いかなとも思いましたが、これ以上厚いと手で曲げるのが難しそうなので…
アルミ板のカットには、万能バサミというものを使いました。
紙やダンボールはもちろん、木の枝、針金、薄い金属板も切れちゃう便利なハサミ。
カットしたものがこちら。
カット線の下書きがフリーハンドなので、ちょっと不格好(笑)
(コンパスとか使えばよかった)
カットした部分は、怪我しないようヤスリで整えておきます。
アルミ板の方は、雑誌などを芯にして丸めておきます。
ネジ止めする箇所にドリルで穴を開け、ステーを使って固定。
(後で焙煎機側も空けるので、ステンレス用ドリルがおすすめ)
これでカバー本体は完成。
これを蝶番で焙煎機本体に取り付けます。
最後につまみを付けて、出来上がり。
焙煎テスト
豆はエチオピア(シダモG2)を使いました。
焙煎度合は2ハゼには入れず、1ハゼ後1分あたりのハイ~シティローストを目指します。
豆投入から2分時点で普段より温度上昇が早く、火力をやや下げて修正。
蓄熱性は上がってるみたい。
1ハゼが鳴り始めたので、カバーを開放。
ハゼがおさまったあたりで再びカバーを閉めたんですが、数十秒ほどで煙が濃くなり2ハゼの気配!?
結果、1ハゼ後45秒で急遽煎り上げ。
何粒かは2ハゼに入ってしまったようで、今後は火力や開閉タイミングの調整が課題のようです。
問題は改善された?
- 蓄熱性 ⇒ ◎
- 浅煎りが難しい ⇒ ☓再トライ
- 酸味を出すのが難しい ⇒ ◯
まず、カバーなしのときと比べて、蓄熱性はかなり上がっていると思います。
普段通りの火力で焼いてみた結果、温度の上昇が早く、特に1ハゼ~2ハゼが一瞬だったので、予定より深めの焙煎になってしまいました。
温度の上がり方の癖を理解出来たら、もう一度浅煎りにもトライしたいと思います。
これでとりあえず熱逃対策はクリア。
焙煎したコーヒーを飲んでみると、、、香りの量感がかなり上がっていてビックリ。
(3~4割増くらいになった)
2ハゼ突入直後ということで、エチオピア特有の華やかさがワイニー感へと変化。
甘い香りとコクのある味わいです。
意外と酸味も残っていて、酸味や香りも引き出せたみたいです。
ちなみに、カバー制作で難しかった点は、アルミ材のカット。
所々ガタガタで隙間ができてしまったのが、悔しいポイント。
このレベルの仕上がりでもしっかり効果が実感出来たので、興味がある方は試してみてください。
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