三洋産業といったら、フラワードリッパーという円錐形ドリッパーが有名だが、
実は、『スリーフォー』という台形型のドリッパーも存在している。
穴の数がドリッパーのサイズによって変化するという少し変わった特徴も。
台形なので安定型か?と思いきや、意外とそうでもないところに、三洋産業のこだわりを感じる。
三洋産業『スリーフォー』
スリーフォーは、あのフラワードリッパーと同じ三洋産業が制作しているドリッパー。
本体はカリタやメリタと同じ台形型をしていて、サイズ感もほとんど一緒。
スリーフォーの特徴は、上面が楕円形になっている点。
ドリッパー自体の角度が鋭くなり、粉の濾過層を深く、厚くとれるようになっている。
抽出穴は、小さめのものが1つ。
ただ、これはサイズによって変化し、
- 101(1~2杯用)は1つ
- 102(3~5杯用)は2つ
- 103(5~7杯用)は3つ(樹脂製のみ)
という感じで、サイズがアップするごとに穴の数も増えていく仕組み。
素材はフラワードリッパーと同じく、有田焼による磁器製と樹脂製(プラスチック)から選べる。
スリーフォーで淹れたコーヒーの味
スリーフォーを使ってコーヒーを淹れてみた。
台形型で穴が1つということで、メリタのドリッパーのように浸漬式に近い形でゆっくりと落ちていくのかと思いきや、意外と抜けが速い。
よく見ると、穴のサイズが台形型としてはやや大きめ。
カリタやメリタのものと比較すると、やはり大きいことがわかる。
「深い濾過層を使って、やや大きめの穴で落とす」ということで、台形型だけどコンセプトは円錐形に近のかもしれない。
横から見ると、フラワードリッパーともよく似ている。
飲んでみると、味わいはクリア。
もっとどっしりと苦味やらがくるのかと予想していたけど、思ってたよりスッキリ。
磁器製ということもあってか、質感はまろやか。
味の方も、フラワーで淹れたときに似ている気がする。
こんな方におすすめ
最初は、一つ穴の超安定型のドリッパーなのかなと思っていたけど、使ってみるとだいぶ印象が変わった。
抽出穴が大きいことで、台形型ながらスピード感のある抽出が可能。
同じく三洋産業から出ているフラワードリッパーを、やや安定型寄りにした位置づけに思う。
自由度は少し犠牲になるが、フラワーのまろやかな味わいを出しやすくなっていると感じる。
なので、
- 円錐形では、速く落ちすぎて調整が難しい
- だけども、変化をつけてドリップがしたい!
というような方に、とてもおすすめの器具です。
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