コーヒー豆選びは初めてだと、「どこで、どんな豆を買えばいいか?」悩んでしまうと思う。
私の主観になるけれど、選び方の中で特に大事なのは「豆の鮮度」と「焙煎度」。
この2つが味を大きく左右する。
今回は『コーヒー豆の選び方』について
それ以外の要素も含めて、紹介したいと思います。
選ぶときに見るべきポイント
名前の読み方・意味
コーヒー豆の商品名を見ると、例えば「エチオピア・イルガチェフェ・〇〇農園・G1・シティロースト」
のような長い名前が書かれていて、何のことかさっぱりだと思います。
これはこの豆が「どこからきて、どんな状態なのか?」を表しています。
最初にくる「エチオピア」は生産国名。
その豆が栽培、精製された国の名前。
次にくる「イルガチェフェ」は、その国の地域。イルガチェフェ地方の〇〇農園の豆という意味。
「G1」はその豆のグレード。
最後の「シティロースト」は、焙煎度。
どれくらい焼いた豆なのかを表している。
美味しい豆の見分け方
焙煎日
まず見てほしいのが、「その豆がいつ焙煎されたか?」という焙煎日。
コーヒー豆も野菜や果物と同じく、日が経つにつれて鮮度が落ちていく。
「熟成させる」という考え方もあるけど、基本的には鮮度がいいほうが美味しい。
美味しく飲める目安は、保存方法にもよるけど、大体焙煎から2週間前後。
この期間に飲み切ることを考えると、焙煎から日が浅いほどいい。
グレード
同じ産地の豆でも、グレードの高い豆と低い豆がある。
グレードはその豆の品質で、粒のサイズや欠点豆の数などで分けられている。
国によってグレードの基準が違うので表記も異なるけど、基本的に数字が小さかったり文字数が多いほど高グレード。
ただ、低グレードの豆がお店に並んでることはほとんどなく、そこまで気にしなくてもいいかもしれない。
スペシャルティとコモディティ
「スペシャルティコーヒー」は、流通している全コーヒー豆のうち、上位1割ほどの味や香りが優れた豆。
こだわってるお店だと、「スペシャルティコーヒー使用」と書かれていることもある。
それ以外の豆は「コモディティコーヒー」と呼ばれ、一般品という位置づけ。
スペシャルティのほうが美味しい確率は高いけど、必ずしもそうではなく、鮮度のいいコモディティは普通に美味しいし、古いスペシャルティは味や香りが劣化している。
普段飲みならコモディティ、ちょっとこだわるならスペシャルティという感じで選び分けるのが良いと思う。
生産地の明確さ
コーヒーの味は単一種、単一農園のような、豆の生産地が絞られるほど、ハッキリしたものになる。
お米でいうと、「日本産の米」より「日本の新潟県産のコシヒカリ」のほうが産地が明確で、「どういう味か?」がハッキリしてくるように、コーヒーも同じ。
さらに、「どこの農家さんが作っているか?」まで絞られると、より顕著に。
「苦い」「酸味がある」のように漠然とした味が、「グレープフルーツのような苦味」「チェリーのような酸味」という風に、細かな違いが感じられるようになってくる。
好きな豆を見つけるポイント
焙煎度
コーヒーの味を決める上で、おそらく最も味に影響するのが焙煎度。
酸味のある爽やかなコーヒー、ガツンとした苦味の強いコーヒーなど、大まかな味の傾向が決まる。
浅煎り、中煎り、深煎りの順に焙煎度が深くなり、酸味から苦味中心の味にシフトしていく。
シティローストやフルシティローストのような表現もあり、こちらは8段階でより細かく分けられている。
酸味や華やかさが好きな方は、浅煎り。
酸味が苦手、苦味が好きという方は、深煎り。
初めての方や、バランスを求めるなら、中煎りがおすすめ。
【焙煎度の目安】
- 浅煎り…爽やかな酸味。フルーティー感
- 中煎り…浅煎りと深煎りの中間。バランスがいい
- 中深煎り…少し苦味によった一番”コーヒーらしい”味
- 深煎り…苦味が強め。昔ながらの喫茶店の味
- 極深煎り…苦味がとても強め。苦いの大好きな人へ
ストレートとブレンド
ストレートは、1種類の豆のみのコーヒー。
その豆の特徴的な酸味や香り、甘みをハッキリ感じられるという特徴がある。
より細かく選別されたものは、シングルオリジンと呼ばれたりする。
ブレンドは、違う豆同士を混ぜ合わせたコーヒー。
自然にはない味を作り出せるのが魅力。
よくカフェなどで、〇〇ブレンドという名前で並んでたりする。
そのお店の目指してる味や伝えたい味がわかり、私は好き。
【ストレート】
- 豆の個性をハッキリ感じられる
- 酸味の傾向がハッキリしている
【ブレンド】
- それぞれが調和して複雑な味になる
- 自然には出せない味が出る
精製方法
コーヒーノキという植物の種子が、様々な過程を経て”コーヒー豆”になる。
その中の精製の違いで、味の傾向が大きく変わる。
精製には主にナチュラルとウォッシュドの2つがあり、ナチュラルは芳醇な風味、ウォッシュドはスッキリした酸味が特徴。
お酒で例えるなら、ナチュラルは日本酒、ウォッシュドはビールに似ていると思う。
精製方法が違うと味の雰囲気がガラリと変わり、初めて飲み比べたときはビックリしたのを覚えている。
ナチュラルは癖が強めで人を選ぶので、ウォシュドから試してみるのがおすすめ。
【ナチュラル】
- ワインのような芳醇な風味
- 豆の個性が強い
- 甘みやフルーティ感
【ウォッシュド】
- スッキリとした酸味や苦味
- 爽やかな風味
- 飲みやすく万人向き
生産地
コーヒー豆は農作物なので、気温や風、降雨量などで「でき」が大きく変わる。
なので、生産地の違いはそのまま味の違いになる。
例えば、ブラジルならチョコレートやナッツ感、エチオピアは華やかな酸味という感じ。
色々飲み比べてみると、違いがわかってきて面白いです。
品種
お店に並んでいる豆はおそらくほとんどが「アラビカ種」という品種。
その中でさらに細かく枝分かれして、豆のラベルに書かれている”コーヒーの品種”になる。
少し例を挙げると、
【コーヒー豆の品種】
- ティピカ…味のバランスがよく、上品な酸味
- ブルボン…ナッツのような風味、甘み
- カツーラ…良質な酸味があるけど、若干の渋みも
- ゲイシャ…フローラルな香り
品種で選ぶのは中々難しく、どちらかというと消費者より提供者側の選択肢になってくるかなとも思う。
どこで買うか?
ネットか?実店舗か?
今やコーヒー豆は色々なところで売られていて、手の届きやすい存在。
近くに店舗がなくても、ネットで注文すれば好きなお店の好きな豆が届く。
なので、特に困っていないならネット注文がおすすめ。
ただ、実店舗にもメリットはある。
豆選びのアドバイスがもらえたり、保存方法などの相談に乗ってくれたり。
送料がかからないというのもある。
量販店か?専門店か?
カフェや専門店以外にも、雑貨屋さんやスーパーなどの量販店の一部に置かれていることもある。
ネットでいえば、Amazonや楽天のようなサイト。
手軽さや価格を考えるなら、量販店。
種類や鮮度を考えるなら、カフェや専門店。
私としては、せっかく飲むならやっぱり美味しい方がいいので、カフェや専門店がおすすめ。
よくわからないなら、サブスクがおすすめ
「やっぱり選び方とかよくわからない」「でも、近くに店舗はないし…」という方は、サブスクタイプのコーヒーがおすすめ。
「コーヒーでサブスク?」と思うかもしれないけど、意外と便利。
ネット中心にもかかわらず、ロースターやバリスタのようなプロが「自分に合ったおすすめ」を選んでくれるものもあり、ネット購入のデメリットを解消してくれる。
料金が一律なので、色々な豆が試しやすいのも特徴。
結局、色々試すのが一番。
今回はコーヒー豆の選び方について解説してみました。
美味しいコーヒー豆を選ぶポイントは、
- 焙煎日
- グレード
- スペシャルティかコモディティか
- 生産地の明確さ
特に大事なのは、焙煎日。
焙煎から日が浅いほど、新鮮なコーヒーが楽しめます。
好きな味の見つけ方は、焙煎度→ストレートかブレンドか→精製方法→生産地→品種の順に探していくのがおすすめ。
焙煎度を起点に、徐々に好きな味を見つけていくのがいいと思います。
でも、初めから「これだ!」というようなお気に入りに出会うことは、やはり難しい。
色々試して、たくさん飲んでみるのが一番な気もします。
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