本格的なコーヒーを淹れてみたいと思っても、「初心者には難しい」「お店でなきゃ無理」と思っている方も多いんじゃないでしょうか?
そこで、自宅で出来るおすすめなコーヒーの淹れ方を一つ紹介。
『ハンドドリップ』という抽出方法で、手軽に始められ、自分好みの味を作り出せるのが最大の魅力。
自宅コーヒーの第一歩にうってつけの、最も親しみやすい淹れ方。
今回は、そんなハンドドリップを始めるにあたっての、必要なものと淹れ方を紹介します。
ハンドドリップって何?
ハンドドリップは粉にしたコーヒー豆に、上からお湯を注いで抽出する方法。
実は”ハンドドリップ”というのは日本独自の造語で、海外では”プアオーバー”という名前が一般的だったりする。
(今回は、ハンドドリップという名称を使いたいと思います)
そんなハンドドリップの魅力は、大掛かりな器具を必要とせずに、本格的なコーヒーを淹れられるところ。
自分好みの器具を集めたり、膨らんでいくコーヒードームを眺めているのも楽しい。
そのままお湯を注ぐと、出来上がったコーヒーに粉が混ざってしまうので、フィルターを通して濾す必要がある。
このフィルターにどんな素材を使うかでも、コーヒーの質感は変わってくる。
ペーパードリップがおすすめ
ハンドドリップに使うフィルターにはいくつか種類があり、布を使ったネルドリップ、紙を使ったペーパードリップ、金網のような金属フィルターを使ったドリップなどがある。
おすすめは、紙を使ったペーパードリップ。
最もスタンダードな方法で、淹れ終わった粉をペーパーごと捨てられ、後片付けがとても楽ちんなのが特徴。
ペーパーでコーヒーの油分がカットされるので、味わいはスッキリ飲みやすいものに。
必要なもの
ペーパードリップには便利な器具がたくさんあるけど、こだわりだすとキリがないので最低限必要な基本的なもののみを紹介。
【必要な器具】
- コーヒーミル
- ドリップポット
- ペーパーフィルター
- コーヒードリッパー
これらにコーヒー豆を加えても、5000円くらいから揃えられる。
この価格面での始めやすさも、魅力の一つ。
抽出の時間と重さを量れる、コーヒースケールもとても便利だけど、今回は割愛。
興味がある方は、こちらで解説。
コーヒーミル
まずはこれ。コーヒーミル。
コーヒー豆にそのままお湯を注いでも十分に抽出されないため、砕いてお湯と触れる面積を増やす必要がある。
最初から粉で買って淹れることも出来るんだけど、美味しいコーヒーを淹れるなら、直前に挽くことをおすすめ。
コーヒー豆は、粉にした瞬間から急激に劣化が進む生鮮食品。
鮮度のいい状態で使うことが、美味しいコーヒーの秘訣です。
ドリップポット
先端が細く加工され、細いお湯を出すのが得意なコーヒー専用のポット(やかん)。
ハンドドリップでは、乱雑な注ぎ方をすると雑味やエグミを伴うことが多い。
ドリップポットを使うことで細いお湯を狙い通りに落とせ、コーヒーの味もコントロールしやすい。
選ぶ際のポイントは、
- 細く注げるか?
- お湯のコントロールがしやすいか?
という点。
様々な形のものがあり、自分が扱いやすなと思うものを選ぶのがおすすめ。
ペーパーフィルター
出来上がったコーヒーとコーヒー粉を分離するための、紙製フィルター。
フィルターの形は、主に円錐型と台形型の2種類があり、コーヒードリッパーの形やサイズに合ったものを選ぶ必要がある。
コーヒードリッパー
ペーパーフィルターをセットするための台座。
フィルターを直接手で持ってお湯をかけるわけにはいかないので、この中にセットして使う。
上の大きな口からお湯を注ぎ入れ、下の小さな口からコーヒーが出てくるイメージ。
色々な形、素材、サイズのものがあり、ドリッパーを変えることで大きく味が変わるので、使い分けてみるのも面白い。
コーヒー豆
コーヒー豆はスーパーやネット、カフェなど様々なところで売られているが、手に入れるならカフェなど専門店の実店舗やオンラインストアがおすすめ。
理由としては、
- 種類が豊富
- 焙煎度が揃っている
- 比較的鮮度がいい
自宅でコーヒーを淹れてみて、「お店で飲むのとなんか違うな…」と感じる原因のほとんどが鮮度。
焙煎から時間が経って劣化した豆で淹れても、それ以上美味しいものにはならない。
また、コーヒーを専門に扱っているお店なら、豆の種類や焙煎度も豊富。
選び方のアドバイスももらえたりするので、初めての方にこそおすすめです。
コーヒーの淹れ方
今回は一例として、普段の私の淹れ方をポイントも混じえて紹介。
【抽出レシピ】
焙煎度:中深煎り
豆量:20g
抽出量:300g
挽目:中挽き
湯温:88℃
抽出時間:2分00秒
まずは、お湯の準備。
直接ドリップポットで沸かしてもいいけど、沸騰したお湯をドリップポットへ移し替えると、ちょうどいい湯温に落ち着く。
コーヒー豆は、ミルを使って粉にする。
私は『豆量×15=抽出量』を1杯分の基準にしているので、よければ参考までに。
【ワンポイント】
- 豆は計量スプーンか、スケールを使って量ると濃度が安定する
ドリッパーにフィルターをセットし、そこへコーヒー粉を入れる。
フィルターは折り目がついているので、それに沿って折っておく。
【ワンポイント】
- 粉は平らに均しておくと、お湯が均等に行き渡る
蒸らし
最初は粉全体に満遍なくお湯をかけて、30秒ほど放置。
だんだんと膨らんでいき、コーヒードームが形成される。
この膨らんでいく様子が、ハンドドリップの醍醐味。
【ワンポイント】
- 蒸らしの湯量は、粉量と同じくらい。
中心からお湯を注ぐ
30秒経ったら、中心から外側に向けて円を描くようにゆっくりとお湯を注いでいく。
2/3くらいのところまでいったら、また中心に戻ってくる。
後は、分量が溜まるまでその繰り返し。
【ワンポイント】
- ドームを維持するように注ぐのがポイント
- あまり外側まで注ぐと、ドームが崩れてしまう
ドリッパーを外す
分量が溜まったら、ドリッパーを外して抽出完了。
あまり時間をかけ過ぎると、雑味などの成分が出てくるので、3分以内くらいを目安に。
表面に浮いている泡は、料理でいうところの”アク”のようなもので、あまり美味しくない。
少しもったいないけど、ドリッパー内にお湯が残っている内に外すのがポイント。
【ワンポイント】
- ドリッパーは、お湯が残ってる内に外す
- 抽出は3分以内を目安に
コーヒーは自由に楽しめる!
コーヒーは自分で美味しい、楽しいと思ったのが正解という感じで、「基本的には自由でいいんじゃないか」というのが私の考えだけど、
全くの自由ではそれもそれで…と思ったので、私の淹れ方を一例として紹介してみました。
ハンドドリップは手軽に本格的なコーヒーが淹れられ、「これからコーヒーを始めてみたい」「普段飲むコーヒーを、ちょっとこだわってみたい」という方にとてもおすすめな方法。
好きなスタイルで、自由にコーヒーを楽しんでみてください。
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