自分で一から焙煎した豆。
ワクワクして飲んでみたけど、なんだかイマイチ…
「60点くらいにはなるけど、もう少し上手に焼きたい!」みたいな。
深めに焼けばそれなりにいけるけど、浅煎りにすると、渋かったり。
私も、始めの頃はそんな感じで中々思うようにいかなかったけど、試行錯誤で美味しく焼けるようになった。
今回は、私の鍋焙煎で気をつけているコツをいくつか紹介したいと思う。
【基本のやり方はこちら】
1ハゼが弱い、すぐ鳴り止んでしまう
1ハゼが鳴り始めてもすぐ終わってしまうようなら、鍋内の温度が下がっている場合がある。
もし、蓋を開閉を全開にしてるなら、控えめにするのがいい。
その時の気温にもよるけど、5cm~10cmくらいに留めておくと鍋内の温度が保たれやすい。
ハゼ音が活発に鳴っているのを維持するように意識すると、しっかり1ハゼを起こせる。
火力の目安がわからない
焙煎は段階的に火を入れていくことで味が形成されるので、温度の高すぎ低過ぎはNG。
フライパンのように表面を使って焼くんじゃなく、オーブンのように空間を使って焼くイメージ。
鍋の”蓋”が必要な理由は、これ。
【温度の高すぎ低すぎがダメな理由】
- 中まで火が通らず、渋みが出る
- 豆ごとに焼きムラが出て、味がブレる
- ハゼまで時間がかかり、風味が弱くなる
なので「1ハゼまで」「1ハゼ終了~2ハゼまで」は、ゴトクの半分~7分目くらいの中火で加熱する。
1ハゼや2ハゼ時は、一粒一粒の豆がバラバラのタイミングでハゼる。
なので、先にハゼた豆の焙煎が進まないよう、1/3くらいの火力にして鍋内の温度が上がらないようにする。
すべての豆がはぜ終わった状態で、次に進めるイメージ。
【火力の目安】
- 「予熱~1ハゼまで」「1ハゼ終了~2ハゼまで」は、ゴトクの半分~7分目
- 「1ハゼ」「2ハゼ」発生時は、ゴトクの1/3くらい
その時の気温によって、多少上下する(寒ければ上げる)けど、目安としてはそんな感じ。
豆の変化の目安がわからない
焙煎がどれくらい進んでいるかは、豆の状態や煙、香りで判断できる。
例えば豆色。
最初は青白い生豆がいきなり黒っぽいコーヒー豆にはならないように、段階的に変化していく。
焙煎時間と豆の状態の目安はこんな感じ。
【3~4分】
- 蓋に水蒸気が付着してくる
- 蓋にチャフが付着してくる
- 豆色が青白から白に変化
【5~6分】
- 豆色が白から黄色に変化
- 青臭い匂いが段々と消える
- 甘い香りがしてくる
【7~8分】
- 豆色が黄色から明るい茶色に変化
- 豆が少し縮む
【10~11分】
- 豆色が明るい茶色から濃い茶色に変化
- 香ばしい香りがしてくる
- 蒸気穴から煙が濃くなってくる
- 1ハゼが発生する
【12~15分】
- 豆表面のシワが伸びてくる(この辺がハイロースト)
- 豆色が濃い茶色から黒っぽく変化
- 煙がさらに濃くなってくる(この辺がシティロースト)
【16~17分】
- 2ハゼ発生
- 豆に艶が出る
- 煙の量が一気に増える(この辺がフルシティロースト)
- 豆色が黒に変化
- 2ハゼが弱まる(この辺がフレンチロースト)
「このくらいの時間にこんな変化が起こるよ!」という目安にしてもらうと、わかりやすいと思う。
振り方のコツ
鍋の振り方は、細かく変えなくても『通常時(ハゼ以外の時)』と『ハゼ発生時』の2通りだけでいい。
【通常時】
2秒火にかけ、前後に2回振る
これの繰り返し。
火にかける時間が長いと焼きムラになり、振る時間が長いと豆の温度が上がらない。
なので、これくらいの間隔が経験的に丁度いいように思う。
ハゼ発生時は、
【ハゼ発生時】
2秒火にかける ⇨ 火にかけてる間に蓋を少し開ける ⇨ 前後に2回振る
火にかけてる間に、蓋の開閉が入るだけ。
蓋を開けるのは、空気の流れを作ってハゼを加速させるのと、先にハゼた豆の温度が上がらないようにするため。
蓋は全開に開けず、半分くらいでやめると鍋の温度が下がりすぎないのでおすすめ。
全開まで開けると、ハゼが弱くなることが多い。
今回は、鍋焙煎における”私なりのコツ”を紹介してみました。
焙煎を重ねて試行錯誤した、現在のやり方。
今後、焙煎する内に変化するかもしれないけど、今のところはこのやり方が一番安定する。
鍋焙煎で、焼きムラや渋みなどで味が安定しないと悩んでいたら、参考にしてみてください。
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